Kindle徹底比較!−日本で発売される4種類のKindle端末「Paperwhite, Paperwhite3G, Fire, FireHD」を比較解説

日本で発売されるKindle端末である「Kindle Paperwhite」、「Kindle Paperwhite 3G」、「Kindle Fire」、「Kindle Fire HD」の4つの端末を比較・解説します。端末購入の参考にしていただければ幸いです。

2012年11月、12月に発売されるKindle端末は、合計で4機種です。名前はそれぞれ、「Kindle Paperwhite」、「Kindle Paperwhite 3G」、「Kindle Fire」、「Kindle Fire HD」。今回はこれらキンドル端末にどのような違いがあるのかみていきましょう。

目次

  1. Kindle[キンドル]端末仕様比較表
  2. Kindle Paperwhiteシリーズと、Kindle Fireシリーズの違い
  3. Kindle Paperwhite
  4. Kindle Paperwhite 3G
  5. Kindle Fire
  6. Kindle Fire HD

1.Kindle端末比較表

まずはそれぞれの端末の仕様を比較表で確認します。

Kindle電子書籍リーダー Kindle Fireシリーズ
Kindle Paperwhite 3G Kindle Paperwhite Kindle Fire HD Kindle Fire
¥12,980 ¥8,480 ¥15,800 ¥12,800
スクリーンサイズ 6インチ 7インチ 7インチ
ディスプレイ技術 Paperwhite、内蔵型ライト HD LCD LCD
解像度/画素数 212 PPI 1280×800、
最大720p HD
1024×600
オーディオ ドルビーオーディオ
デュアルドライバ
ステレオスピーカー
ステレオスピーカー
接続 無料3G接続+Wi-Fi接続 -Wi-Fi接続 -デュアルバンド
デュアルアンテナWi-Fi接続
-Wi-Fi接続
容量 2 GBAmazonのコンテンツについては、無料のクラウドストレージあり 16 GBまたは32 GBAmazonのコンテンツについては、無料のクラウドストレージあり 8 GBAmazonのコンテンツについては、無料のクラウドストレージあり
サイズ 169 mm x 117 mm x 9.1 mm 193 mm x 137 mm x 10.3 mm 189 mm x 120 mm x 11.5 mm
重量 222 g 213g 395 g 400 g
プロセッサ デュアルコア
1.2GHz OMAP4460
デュアルコア
1.2GHz OMAP 4430
バッテリー 8週間
ワイヤレス接続OFF時
連続11時間 連続8.5時間
ウェブ ブラウザ
(体験版)
クラウド加速型ブラウザ
Amazon Silk
クラウド加速型ブラウザ
Amazon Silk
インターフェイス
2点マルチタッチ

10点マルチタッチ

2点マルチタッチ

(Amazon.co.jpより引用)

次節ではPaperwhiteシリーズとFireシリーズの覚えておかなければならない基本的な決定的違いを確認します。

2.Kindle Paperwhiteシリーズと、Kindle Fireシリーズの違い

 

まずKindle端末で押さえておかなければならないのは、PaperwhiteとFireシリーズの仕様の違いです。

それぞれのシリーズには多くの異なる点がありますが、一番違いを一言で表すならば、

読書専用 or 多機能タブレット

の違いになります。はじめてKindle端末に興味を持ったならば、とりあえず、

Kindle Paperwhiteは読書専用
Kindle Fireは多機能タブレット 

ということを覚えておきましょう。この違いはとても大きなものです。それぞれの端末でどのようなことが出来るかは、次節以降のそれぞれの端末の説明で確認していきましょう。とりあえず今は、Kindle Paperwhiteは読書専用、Kindle Fireは多機能タブレットということを頭に入れておいてください。

では次節より、それぞれの端末を詳しく比較していきましょう。

3.Kindle Paperwhite

では早速、Kindle Paperwhiteを詳しくみていきましょう。Kindle Paperwhiteの主な特徴は以下の通り。

  • 価格が最安
  • 最軽量
  • バッテリーの持ちが良い
  • E Inkディスプレイ+快適な読書
  • 3G接続が出来ない

1つずつ確認していきましょう。

Kindle Paperwhiteは安い

まずペーパーホワイトの一番の魅力は、その価格かもしれません。値段は他機種と比べても8,480と最安値となっています。

Kindle Paperwhiteは軽くて読書・持ち運びにピッタリ

ペーパーホワイトの重量は、最軽量の213gで、薄さも1cm以下です。鉛筆よりも軽く、軽量でコンパクトなので、読書中も疲れにくく持ち運びにも持って来いのサイズですね。

ペーパーホワイトのバッテリーは相当長く持つ

バッテリーについて。Kindle Paperwhiteは他の電子機器と比べるまでもない、非常に長いバッテリー耐久時間を誇ります。その期間はなんと8週間。光の拡散をKindle独自の技術で緻密にコントロールしており、また省電力のLED を使用しているため、スクリーン全体を均等に照らす際に使用する電力を最小限に抑えているということです。

ですが、8週間というのはあくまで仕様の数字。実際には電力の持ちがどのくらいか定かではありません。バッテリーの詳細を確認すると、

Paperwhiteのデータは、ワイヤレス接続オフ、ライトの明るさ設定10で、1日30分読書に使用した場合

との記載がありました。なるほど1日30分の計算でした。確かに通勤もしくは夜寝る前などの時間のみに使用するのなら申し分ない時間設定ですが、ヘビーユーザーの方は8週間よりもう少し早くバッテリー切れを迎えそうですね。

E Inkディスプレイで文字が読みやすい−Paperwhiteの内蔵型ライト

ペーパーホワイトは、「読書」に最適化された設計になっています。その最たるものが、「内蔵型ライト」の存在でしょう。

バックライトを使用したタブレットのディスプレイと違い、Kindle Paperwhiteのライトは目に直接光を当てるのではなく、E Inkディスプレイ自体を照らします。これにより、目が疲れず、快適に読書を楽しむことができます。

3G接続ができない

簡単に言えば、これがKindle Paperwhite 3Gとの価格差の理由です。Kindle Paperwhiteは3G接続ができません。つまり、wifiなどの無線LAN接続を行わなければインターネットに接続できません。もっと簡単に言うと、なにもしなければ外でインターネットに接続できないということになります。

基本的な使用であれば、外で書籍DLすることなどがない限り外出時の3G環境は必要ないように思われますが、自宅にWifi環境がない!などといった方は注意が必要ですね(詳しくは「Kindle端末,3G回線があるとないとの違い」を参照してください)。

4.Kindle Paperwhite 3G

次にKindle Paperwhite 3Gです。Kindle Paperwhite 3Gの主な特徴は以下の通り。

  • 軽量
  • バッテリーの持ちが良い
  • E Inkディスプレイ+快適な読書
  • 3G接続が出来る+無料接続

無料で3G接続が可能なキンドルペーパーホワイト3G

Kindle Paperwhite 3Gは簡単に言ってしまえば、

Kindle Paperwhiteに3G接続機能が追加され、価格が上がった」バージョンです。

Paperwhiteとのその他の相違点は重量が+9gされた点のみです。

その価格差は、4,500円

この価格差をどう取るかはそれぞれ人次第ですが、Kindle Paperwhite 3Gの3G回線はなんと無料で使用することができます。これはかなり画期的な機能なのではないでしょうか。

基本的にどのスマホでもタブレット端末でも、どれをとってみても3G回線には月々の料金がかかります。それを無料で使用できるというのはかなり魅力的な機能。

それが初回の購入に+4500円するだけで付随してくるのですから、お得と思う方のほうが多いかもしれませんね。

5.Kindle Fire

では次に、Kindle Fireを詳しくみていきましょう。キンドルファイアの主な特徴は以下の通り。

  • Eメールアプリなど使用可
  • 高性能プロセッサー
  • Paperwhiteより1インチ大きい
  • 最重量
  • 容量が8GB – Paperwhiteより6GB多い
  • 解像度がほどほど+LCDディスプレイ
  • 超高速ブラウザ+wifi

1つずつ確認していきましょう。

Eメールアプリなどを使用できる-音楽・ゲーム・読書、楽しみ放題

アプリ・ゲーム・音楽・メール・インターネット、そしてもちろん読書まで、すべてのエンターテインメントをKindle Fire一台で楽しむことが出来ます。

これがPaperwhiteにはない一番の魅力でしょう。

これら諸機能を使って、ビジネスや学習など、様々な活用の仕方がKindle Fireには眠っています。

高性能プロセッサーで高速処理を実現

読書だけにとどまらないKindle Fireは、使用時の高速処理を実現します。1.2GHzのプロセッサーと1GBのRAMを搭載しているので、アプリやゲームもサクサク動き、本や音楽はタッチすれば素早く開きます。

Kindle Fireは、KINDLE PAPERWHITEより画面が1インチ大きく重さも増す

単純に画面の大きさがPaperwhiteよりちょっと大きいです。1インチ2.54センチメートルなので、それだけの違いがあります。またFireはそれに比例して重量も重くなります。

重量はKindleシリーズの中でもトップの400g。ずーっとタブレットを片手で持ってたら人によっては重くなるかもしれません。

重量に関しては、Kindle FireはPaperwhiteと違い、アプリなどの使用も可能となり、後述するとおり容量も多くなる重くなるのは残念ながら必然的なことですが、軽さを求めるのならば留意しておきたい点ですね。

容量が8GB

キンドル・ファイアは容量が8GBと、キンドル・ペーパーホワイトより6GBも容量が大きいです。

アプリなども使用できるため容量が増加していますが、これで本以外にも音楽や写真なども多く持ち運ぶことができるようになっています。

解像度がほどほど+LCDディスプレイ

Kindle Fireの解像度は、「1024×600」となっています。Kindle Paperwhite 3Gや、Kindle Fire HDと比べると、残念ながら数値では劣ってしまっています。

また、Paperwhiteのように内蔵型ライトディスプレイ仕様ではないので、一般のタブレット端末と見え方などに変化はそこまで見られないと思います。問題のある解像度、ディスプレイ仕様ではありませんが、画面の綺麗さを求める方であれば、画質が端末と比べると劣っている点は覚えておきましょう。

超高速ブラウザ+Wifi

Kindle FireもKindle Paperwhiteと同じように3G接続が出来ない仕様になっています。よってWifi接続によるインターネットやクラウド通信となります。

しかしKindle Paperwhiteと異なる点は、ブラウザです。

Kindle FireはAmazon Silk というクラウド加速型ブラウザを搭載しています。このブラウザは通常のブラウザと異なり、端末だけでなくAmazon Web サービスのクラウドの処理能力を活用して、データ転送時間を短縮するという機能を持っています。また、クラウドのデータから次にアクセスするサイトを予測して事前にデータをプッシュも自動でしてくれるので、さらにアクセスがスムーズになるのです。

快適なインターネットを実現する点はKindle Paperwhiteにない良い点ですね。

5.Kindle Fire HD

最後にKindle Fire HDを詳しくみていきましょう。キンドルファイアの主な特徴は以下の通り。

  • HD LCDディスプレイの鮮やかな視認性
  • Eメールアプリなどを高速使用
  • 超高速ブラウザ+特製wifi
  • 優れた音響設備
  • 最高の最大32GBの容量
  • つまりKindle Fireのほぼ上位互換

HD LCDディスプレイの鮮やかな視認性

Kindle Fire HDはその名の通り、高画質1200×800のHD LCDディスプレイを採用しています。またその優れた解像度のみではなく、反射を抑えるスクリーン構造や遮光フィルターなどが施されており、照明の下や角度によっての見にくさなどが極限に抑えられています。

Eメールアプリなどを高速使用

Kindle Fire以上にKindle Fire HDはアプリを存分に利用する環境が整っています。

Kindle Fireと同じく高性能プロセッサーを搭載し、音響、通信速度と、利用環境はKindle Fireのそれよりも断然に上昇します。

また、前面のHDカメラでSkypeなど無料ビデオ通話にも対応しているので、利用の幅がグッと高まることでしょう。

超高速ブラウザ+特製wifiで最高のインターネット通信

Kindle Fireと同じく超高速ブラウザAmazon Silkが搭載されています。それに加えKindle Fire HDではファイアHDにしかない特製のWifi環境も搭載しています。

それは、デュアルアンテナとデュアルバンド対応のWifiです。

デュアルアンテナによって広い帯域幅を再現できます。これによってデータの受信や送信を2つのアンテナで同時に行うことができ、容量が増え通信の安定性を向上させることが出来ます。

デュアルバンド機能は、空いている帯域を見つけて自動で切り替えてくれる機能。通常のWi-Fi端末の使用帯域である2.4GHzの帯域が混んで接続が遅くなったとき、Kindle Fire HDは自動で5GHzの帯域に切り替え渋滞を回避します。

つまりこのふたつのKindle Fire HD特製のWifiで、安定したダウンロードやストリーミング再生を実現することができます。